雪の中音楽を奏でる少女達
「写真の町 ひがしかわ 開拓100年記念 ふれあいの路」は東川町中学校と北海道東川高等学校の前の道路の横脇にある。
この「ふれあいの路」は小川の流れる細長い小さな公園のようでもある。
そこに楽器を持って音楽を奏でている四人の少女の銅像が立っている。
勿論、銅像であるから音は聞こえない。
越後の禅僧「良寛」の漢詩に「没絃琴」というのがある。
静夜草庵裏 (せいや そうあんの うち)
獨奏没弦琴 (ひとり そうす もつげんのきん)
調入風雲絶 (しらべは ふうんに いりて たえ)
聲和流水深 (こえは りゅうすいに わして ふかし)
洋洋盈渓谷 (ようようとして けいこくに みち)
颯颯度山林 (さつさつとして さんりんを わたる)
自非耳聾漢 (じろうのかんに あらざるよりは)
誰聞希聲音 (たれか きかん きせいの おと)
中国の「陶淵明」は無弦の琴を携え、酔えば、その琴を奏で心の中で演奏を楽しんだという。
この逸話の「無弦の琴」を踏まえた良寛の「没弦の琴 (もつげんのこと)」。
はたして誰か、この雪の中で楽器を奏でる少女達の音楽を聞くことが出来るのだろうか。