雪で折れた松の枝
東川寺境内の松(赤松)の枝が折れてしまった。
今年は初雪が早く、雪も重たかった。
境内には10本位赤松があるが、この内の何本かの松の枝が折れてしまった。
この写真の赤松の枝が最も被害が大きい。
この赤松の下に、自然石に「秋葉山大権現」と「庚申」と書かれた石碑があるが、秋葉山大権現の方に枝が折れて垂れかかり、拝み石が倒れてしまった。
今年の冬はそのままにしておいて、来春、寄りかかっている枝を切って「秋葉山大権現」を修理しなければならない。
この赤松は植えてから百年くらい経っている古木である。
だが意外とこの赤松は雪に弱い。
以前にも、前庭にある赤松の大きな枝が雪で折れてしまった事があった。
その時折れた枝は、横からスウーと太い手が伸びているような枝だったが、途中から折れてしまった為、枝の付け根から切ってもらった。
そうすると、その上にある枝が次から次と枯れてしまったのである。
今ではその木の頭の方にだけ緑の枝が僅かに残っているのみ。
金沢の兼六園は冬の前に雪吊りをして枝を守っている。
ここの松も赤松が多い。
雪で枝が途中から折れてしまっては、見栄えが悪いこともあるが、多分外の枝が枯れてしまう事があるのだろう。
虫が付くのか、病気になるのかは判らないが。
禅語に「風吹不動天辺月。雪圧難摧澗底松。」との言葉がある。
これは「かぜふけどもどうぜずてんぺんのつき、ゆきあっすれどもくだけがたしかんていのまつ」と読む。
「澗底松・かんていのまつ」とは深い谷川の底に生えている松のことである。
何時も厳しい環境にあり、そこで育った松は多少の雪では折れたり砕けたりしない。
しかし東川寺境内の松は、上川盆地の平地に育った為か「澗底松」のように強くないことを改めて思い知らされた。