皆空窯・美瑛町白金
「皆空窯」は美瑛町のビルケの森白金インフォメーションセンターを過ぎて、白金ゴルフ場入口付近、青い池の手前で、白金温泉に行く途中にある。
白金温泉への道路を車で走って行くと、ちょっと分かりづらいかも知れない。
「皆空窯」の看板は本来銀色だが、紅葉に映えて金色に輝いていた。
ユニークな窯であり、一つ一つの作品に皆個性があり、興味深い。
写真の三体の羅漢仏は皆、この「皆空窯」で造られたもの。
東川寺の内仏の前に皆そろって鎮座している。
羅漢仏の高さは5㎝~7.5㎝位。
最初の羅漢仏一体は他所様から頂いたものである。
そのうち、一体、又一体と、自分で求めたり戴いたりして、今はこの皆空窯の羅漢仏三体とお地蔵様一体がある。
どれも可愛い羅漢仏、お地蔵様で、細い目で羅漢仏は上を向き、お地蔵様は前を向いて、手を合わせて何かを祈っている。
この「皆空窯」のフアンは全国にいるが、近隣のお坊様達にも人気がある。
作品は羅漢仏やお地蔵様だけではなく、様々な焼き物の工芸品がある。
湯飲み、グイ飲み、ティーカップ、皿、急須、土瓶、マグカップ、飯腕、鉢、時計、諸オブジェなど数え切れないほど沢山の作品がある。
どれも見れば見るほど味がある。
特に「氷裂の器」は見る角度によって色々な紋様を見せてくれる。
この「氷裂」に付いていたリーフレットには
「氷裂」とは
「皆空窯」は三浦綾子著『泥流地帯』の舞台でもある十勝岳山麓・美瑛町白金にて、生まれ育った北国の風土が持つ“厳しい冬”を意識し、「この地に根ざした陶芸作品とは」をテーマに数十年来作陶を続けております。
その過程で生まれたのが「氷裂紋シリーズ」です。
氷裂とは、厳寒期(マイナス10℃以下)の屋外での施釉時に釉薬中の水分が凍る事で出来た文様をそのまま焼付けて生まれた器です。
人工的な環境下でも類似な物の制作は可能ですが、あくまで自然環境下でのこの時期、この地でしか生まれない、こだわりの器をぜひご愛護頂けますようお願い申し上げます。
皆空窯 南 正剛
と書かれていた。
この「氷裂の器」と「白い羅漢仏」と「線香立て」の三点は今回買い求めた作品で、いずれも独特な味わいがある。
「皆空窯」は「南正剛」さんと奥様の「南泉」さんとの窯で、お二人とも陶芸家で素敵な作品を造り続けられている。
尚、先日大法要があった美瑛全休寺には、新本堂の外陣の虹梁の上に表裏六十体の羅漢オブジェが特別に制作され安置されている。
「皆空窯・南正剛」さんの力作である。